2024/9/9 売り切れました。
サンパウロ州の内陸都市出身、ジャズ・ピアノ奏者の涼感溢れる歌ものアルバムにタチアナ・パーハ、フィロー・マシャードら
常に進化を求める音楽家、グスタヴォ・ボンボナートの略歴はまるで悟りを求める禅僧のよう。タトゥイーにあるカルロス・ヂ・カンポス博士の音楽院に通い、アンドレ・マルケス(H.パスコアル、トリオ・クルピーラ)の5年に渡る師事を受けたのち、クラウヂオ・レアル・フェヘイラ、イリオ・ジュニオール(ネネー・トリオ)らの薫陶も受けます。ファビオ・トーヘス(トリオ・コヘンチ)のMPB/JAZZコースを受講する過程では、最優秀ピアノ奏者にも選ばれました。ブラジル内部では飽き足らず、カリブ海諸国からノルウェーまでを音楽留学し、そこで感じた孤独感や郷愁がこの歌ものアルバムの制作に向かわせたといいます。敬愛するサンパウロ周辺のミュージシャンがこぞって参加しているのも、高みを目指すボンボナートの姿勢に感銘を受けてのことではないでしょうか。m-1"Finda á Dor"にはタチアナ・パーハ(vo)が参加、ニノ・ナシメント(b)、クカ・テイシェイラ(drs)と共に洗練されたジャズ・サンバを展開、フィロー・マシャード(vo,g)が参加したm-3"Sapateiro Benevolente"とm-7"Quando o vão será Preenchido?"では、チアゴ・エスピリト・サント(b)&エドゥ・ヒベイロ(drs, ヴェント・エン・マデイラ)と腕の立つ演奏者がリズム隊を勤め、後者ではガブリエル・グロッシ(harmonica) も参加。ノーヴォス・コンポジトーレス勢からアドリアーナ・カヴァルカンチ(vo)が参加したm-4"Salutar"では、ボサ・ノヴァ・マナーの楽曲に寄り添うようにハファエル・フェヘイラが涼しげな木管(flute, ss)を響かせます。作り手の丁寧な音楽への配慮が伝わってくる好盤。
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