サンパウロを拠点とするサンバ・ジャズ・トリオ、カイシャ・クボが多文化圏のシンガーとコラボした新作は、R&Bを融合したNUジャズやフューチャー・ジャズのタッチで。CDとLPが同時入荷。
ノーヴォス・コンポジトーレスの界隈から登場、「MISTURADA」(2014) ではボサ・ノヴァ登場以前の楽曲に優雅で洗練されたアレンジを施し、「ENIGMA」(2018)ではガロートのショーロを清涼感溢れるかたちにリノベイトして聴かせてくれたコンテンポラリー・サンバ・ジャズのカイシャ・クボ。USP~オランダ留学のエンヒッキ・ゴミヂ(key)、ジョアン・フィデリス(drs)にホドルフォ・ストロエテールの息子ノア・ストロエテール(b)が加わり、黄金のトライアングルと化したトリオの進撃は欧州からアフリカに至るまで、世界のジャズ・フェスに招聘されるまでになりました。通算9枚目となる本作「Agora」は、フェンダー・ローズの音色に導かれたライト・メロウなR&B調のm-1"Dreams"にてデュエットを聴かせる現代アフロ・ブラジル注目の歌姫シェニア・フランサと、前作にも参加していたゼー・レオニダスらブラジル勢に加え、数々の国際的舞台を経て交友を深めた各国出身のミュージシャンたちがポルトガル語、英語、アフリカの言語が入り乱れる各トラックにゲスト参加を果たしています。ガーナ出身でベルリンを拠点とするジャンバー・グローヴのエリック・オウス(per,vo)が参加したコズミック・フュージョンm-3"Asase"、デヴィッド・バーンばりのブルーアイド・アフロ・ジャズ・ファンクを展開するm-4"Sabado"や、ドイツ人のマチアス・シュリエフルの即興的ミュート・トランペットが存在感を放つm-2"Kismeti"やm-8"Agora"、南アフリカのボンガニ・ジベルサンクス(vo)とムフォ・ンクゾ(vo)が参加したm-7"Ndiyakhangela"もあります。