2024/9/21 再入荷。
*ジョビン曲集、シコ曲集、ダンス・カンパニーの為に作られたベンジャミン・タウブキン(p)とのデュオ作、セルソ・シン(vo)とのデュオ作、シンガーの娘リヴィア・ネストロフスキーとの声とギターのデュオ二部作を経て、ブラジル・ギターの世紀を紐解いたアルチュール・ネストロフスキー、至高のソロ・ギター作品、2022年新譜!
アルチュール・ネストロフスキー単独のソロ・ギター・アルバムとしては3作目となります。OSESP(サンパウロ州立交響楽団)の芸術監督/指揮も務めるほか、近年では写真と共に書いたエッセイを書籍として出版したりも。多才なアルチュール・ネストロフスキーですが、パンデミックの渦中で他の音楽家がやってみせていたように、ギター演奏の映像を配信しておりました。これらは外出規制などで孤独を感じる人たちの心に響いたうえ、自身も外との繋がりを実感することができ、上手く作用したといいます。この映像配信での編曲から今回の作品のテーマが朧げに見え始め、ヴィラ・ロボスによる1912年のワルツから、先行シングルとしてデジタル配信されたジョアン・ペルナンブーコの合唱曲古典"Sons de Carrilhões"(1926)、ピシンギーニャ"Rosa"(1933)、ノエル・ホーザ"Feitio de Oração"(1933)、カルトーラ"Sim"(1952)から、ギンガ"Valsa Para Leila"(1996)ときて、ゼー・ミゲル・ヴィズニキ"Mortal Loucura"(2005) 、娘リヴィアとのアルバム「Sarabanda」収録曲を再アレンジした自身のペンによる"Violão Violão"(2020) にいたるまで、100年に渡るワルツ、ショーロ、サンバの名曲を採譜し、コンテンポラリーな香り漂うロジカルな推敲を施してあるのですが、あらゆる場面に於いても音色の美しさが際立って聴こえます。10年毎くらいに一曲ずつ割り振っているのですが、どの時代のブラジル音楽を切り取っても、語りかけるように柔らかなタッチが空間に深みを与えており、本人曰く「楽器を演奏することの悦び」を噛み締めることができたという名作。