まろ味を帯びた木管楽器のように柔らかく、思慮深い唄声。モニカ・サウマーゾの最新スタジオ・アルバム「Corpo de Baile」、ギンガ=パウロ・セーザル・ピニェイロの歌曲集で、未発表のものも発掘し再解釈を加えたりした名作ですが、こちらに即したセットでのライヴを映像作品化。
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コンテンポラリーなブラジル音楽の中でも特に知性を感じさせる声、ひとつの楽器であるかのよう、とエドゥアルド・グヂンのプロジェクトを皮切りに、パウ・ブラジル、オルケストラ・ポプラール・ヂ・カマラー、パウロ・ベリナッチ、ヴェント・エン・マデイラ、渡辺貞夫、ギンガ ... 実力を伴った音楽家たちに請われるサンパウロ出身の歌手モニカ・サウマーゾですが、近年リリースされた自身名義のアルバムでも特に評価が高かった「Corpo de baile」のコンセプトに即したショーの映像作品が到着。編成はネルソン・アイレス(p)、パウロ・アラガォン(g)、ナイロール・プロヴェッタ(cl)、テコ・カルドーゾ(bs, flute)、ネイマール・ヂアス(b, caipira g) 、弦楽四重奏のクアルテート・カルロス・ゴメスと名うてのミュージシャンたちの紡ぎ出す室内楽アンサンブルと、オフ・マイク気味に唄うモニカ・サウマーゾの相性は抜群で溶け合う水彩画を思わせます。未発表のものも含め70年代、80年代のギンガ=パウロ・セーザル・ピニェイロのレパートリーからですが、唯一CDアルバムには収められていない"Senhorinha" (2003年 ギンガ「Noturno Copacabana」収録) も演奏。シックな暗めのステージに暖色光を効果的に用いたライティング、映画監督・写真家ヴァルテル・カルヴァーリョのフィルミングも相俟って芸術的なステージとなっています。2015年9月19日、20日ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンチ、パラシオ・ダス・アルチスにて収録。