2022/2/26再入荷しました!
サンパウロ - ノーヴォス・ コンポジトーレス・ムーヴメントのスター、ヴァネッサ・モレーノのソロ作
弊社で二枚の国内盤をリリースさせていただいている、サンパウロの女性vo と ベース奏者、異色の夫婦デュオで注目を集めておりますヴァネッサ・モレーノ&フィ・マロスティカの女性の方、ヴォーカリストとして職業音楽家大賞( prêmio profissionais da música 2017) の歌手部門で最優秀賞に輝いた実力の持ち主、ヴァネッサ・モレーノの初ソロ作品。
リップ・ノイズやビニール袋を用いた擬似パーカッションに鳥のさえずりにも似たスキャット、縦でも横でもいける凄腕のベース奏者を伴侶に持ち、奇跡のデュオを呼んでも過言ではないほどのセンセーショナルな登場をしたヴァネッサ・モレーノ&フィ・マロスティカ。2006年頃から巻き起こった、ジャズとブラジル音楽を学び自分たちの言葉で音楽活動を行う新しい世代の潮流 - ノーヴォス・コンポジトーレスのなかでも、異彩を放つ存在であるヴァネッサたちですが、音大ULMでポピュラー歌唱を専攻したのちもソウザ・リマ・バークリーに通うなどハーモニー探求の手綱を緩めることはありません。デュオでの活動が始まる前に発表しているコーラス・グループ - カララルガのレパートリーを見ると、 民間伝承曲に混じって多くの楽曲はヴァネッサの手によるもので、早くからコンポーザーとしての才覚を発揮していたことに驚きます。本作はそんなヴァネッサの作曲や、独特の間で新解釈を施したブラジル音楽の佳曲にフォーカス。時には透き通り、時には煌めきを放つ、唄うことの悦びに満ちた自在なヴォーカルを中心に、実母に捧げた"Serena do olhar"から始まり、ルーツ・リズムのバイーアォンを打楽器レスでジャズ・マナーにした"Baião do porão"(フィロー・マシャード曲)、デュオの1st「Vem Ver」にゲスト参加したシコ・ピニェイロ作の"Buritizais"、そして「Vem Ver」に収録されていた楽曲のリメイク"Visão do mar"、ダニ・グルジェルと共作された"Zimbadoguê"、今回はプロデュースという立場に身を置くフィ・マロスティカのベース、そして何よりタトゥイー音楽院の重鎮でもあるファビオ・レアルのジャズ・ギター。フィがファビオの作品に参加していたという経緯もありますが、フルアコのegで随所にスッと入ってくるオブリガートがアンサンブルの重要なアクセントになっています。そしてタイトル曲"Em movimento"では、自身の軽妙洒脱なギター弾き語りも披露。弦楽四重奏を背景にした"Tocando em frente"や、アレシャンドリ・ヒベイロによるcl, b.cl の木管多重録音のみをバックに唄う"O silêncio das estrelas"(レニーニ=ドゥドゥ・ファルカォン)というのもあり、持ちうるものの多彩さには唯々驚かされます。写真/アート・ワークはダニ・グルジェル。
*ブックレットとデジパックにクレジットされている曲順が正しくは以下の通りです。
m-7 BUEIRIZAIS (Chiho Pinheiro)
m-8 ZIMBADOGUÊ (Vanessa Moreno/Dani Gurgel)