アルゼンチン版ジブリ音楽という形容詞が浮かぶ、フォーキーな女性デュオ。
当店では女性だけのラテンB面曲集集団ラス・タラダスや、ウクレレと歌をメインに据えたラ・ファミリア・デ・ウケレレス、ブエノス・アイレスで出会った女性2人の休日感たっぷりデュオ、べシーナなど、フォーキーでオールド・タイムな心休らぐアコースティック・ミュージックをご紹介してきましたが、今回ひょんなことからYoutubeでチャンネル登録をして着目していた、児童向け音楽に特化した女性デュオ - ラス・マグダレナス(カップケーキの意味)が製品盤を作っていることが分かり、輸入いたしました。
マル・デル・プラタを拠点に2015年より活動を開始した、フリエタ・ドロンソロとメリー・バンボルデルの女性2人からなるデュオ、ラス・マグダレナスは児童文学者としても知られるマリア・エレナ・ワルシュ、小説家としても知られるルイス・ペシェッティ、ブエノス・アイレス出身のベテラン児童音楽家マグダレナ・フレイタスらの作品と自作曲、子供向けのレパートリーを提げてアルゼンチン各地や南米他国を廻り、音遊びを交えたショーを展開しています。0歳から100歳まで楽しめる音楽を標榜している彼女たちの音楽は、フォルクローレ様式の楽曲ではチャランゴをウクレレの柔らかな音色に置き換え、ガラガラや馬の蹄なども用いたハンドメイド・タッチなサウンド。ふたりの唄声によるハーモニーもごく澄んでいて、カナリアを彷彿とさせる可憐さを感じさせます。またデザイナーであるメリーが手がけたカラフルな衣装や猫の置物などステージ小物の親しみやすさも相まって、本盤m-1収録の"Cancion para bañar la luna(月を浴びる歌、M.E.ワルシュ作)"はYoutubeで1155万回再生を果たし、第13回ラテンアメリカ・カリブ海・童謡会議にてもパフォーマンスを披露するなど、皆に愛されているデュオです。コンテンポラリー・フォルクローレの旗手、フアン・キンテーロとルナ・モンティが自らの娘に捧げた子守唄"Regalitos"の秀逸なカヴァーも収録。