多才なブラジル人音楽家マヌ・ラフェールが、北米ジャズ界で名だたる木管奏者ケン・ペプロウスキー、ギター奏者/シンガーのジョン・ピザレリ、二人との共演盤を制作。これこそ大人音楽!
サンバのトリビュート盤企画制作から、幼稚園の慰問で観たカエターノ・ヴェローゾへのスウィングによるオマージュ、ブラジル音楽からインターナショナルな視点まで、多才で知られるマヌ・ラフェールが、U.S.ジャズへのオマージュで編んだ「Something Like You」以来、交友を深めたケン・ペプロウスキーのプロデュースで制作した最近作は軽妙洒脱なジャズのフレイヴァーと、ボサ・ノヴァのブラジル音楽要素も散りばめ、とても聴き易い大人な音に仕立てています。イスラエル出身のピアノ奏者エイフッド・アシュリーの軽快なブギーに導かれて始まるシナトラ"Let's get away from it all"のポルトガル語ヴァージョンに始まり、ビートルズ"And I love her"のカヴァーと、マヌ・ラフェールとジョン・ピザレリの落ち着いたクルーナー・ヴォイスのデュエットが安らぎます。ケン・ ペプロウスキーのクラリネットを主旋律に据えたインスト"Samba em pre ludico"からは、スワミ・ジュニオールがギターやベースで参加、アンサンブルに深みを与えています。ベニー・グッドマンとの共演経験を持つケン・ペプロウスキー、バッキー・ピザレリを父に持ち、30枚近くのアルバムを制作、幾度も来日しているジョン・ピザレリ、NYのシーンで活躍するエイフッド・アシュリー、ブエナビスタ・ソシアル・クラブのディレクターを務めるスワミ・ジュニオール、ジャズやブラジル音楽のプロフェッショナルたちが己で培った素養を持ち寄り、楽しみながら制作されたであろうことが音から滲み出ています。レパートリーも前述のものに加え、スモーキー・ロビンソン"The way you do things you do"、シナトラ"The way you look tonight"、アーヴィング・バーリン"Remember"、タイトル曲のフィービ・スノウ"Either or both"、ジョン・ピザレリ"Our love is like the sea"、ドナルド・フェイガン"Just that way about you"、 マヌ・ラフェールの自作曲群、と珠玉の楽曲ばかりを13曲のヴォリュームで。このアルバムを提げて国際ジャズ・デーに行われたブラジルでのフェスティヴァルに出演しています。