ヴァングアリスタ・パウリスタ・ムーヴメントの名だたる木管奏者、そしてコンポーザー。チン・ベルナルデスとシコ・ベルナルデスの実父マウリシオ・ペレイラが2018年に放った、黄昏の似合うメロウなAOR風味とサンバ・ソウルのエッセンスが効いた傑作。アナログLPで入荷!
奇才アンドレ・アブジャムハと共にオス・ムリェーリス・ネグラスで活動、80年代に巻き起こった前衛音楽のムーヴメント -ヴァングアルダ・パウリスタの渦中にいたマウリシオ・ペレイラ。最近ではメタ・メタ、マリア・ガドゥ、ア・バンダ・マイス・ボニータ・ダ・シダーヂがカヴァーした"Trovoa"の作者としても再注目されました。今作では、マウリシオの息子であるチン・ベルナルデスが率いるヴィンテージ・ソウル/ロックンロールを基盤にしたバンド、オ・テルノのdrs ガブリエル・バジリとチンも参加、ソウルフルなサウンドはブラジルならではの芯の太さを持ち、元来マウリシオの担当楽器でもあったs.saxをはじめとする管楽器もふんだんに用いています。ヴィンテージ調のアンサンブルを現代流にトリートメントしたのは、トゥリッパの弟で世代屈指のプロデューサーに数えられるグスタヴォ・ルイス。クルーナー・ヴォイスに良質なメロディが映えるm-2"Tudo Tinha Ruído"(アルチュール・ヂ・ファリアとの共作)や、ソウル・ボッサ的なm-4"Florida"やm-8"Piquenique no Horto"、アーバンなサンバ・ソウルm-6"Mulheres de Bengalas"(ルー・オルタとの共作)、前衛姿勢のポエトリーなサイケデリアm-12"Uma Pedra"(ダニエル・ガッリ、ハイッサ・ビッタール)と、稀代のメロディー・メイカーとしての資質を異なる世代との共同作業で新たに発揮した、とても興味深い内容となっています。
CD(1,997円) はこちら→