鋭敏で抜群の感覚を持ったブエノス・アイレスの男4女2編成の人気ユニット-アルトカメット、待望の2ndフル・アルバム。自身らが敬愛するアルゼンチン・ロックのヒーロー、グスタボ・セラティ(ex : ソーダ・ステレオ)らとの交流を経て身に付いたロマンチックでメランコリック、どことなく退廃的な南米圏独特の80'sニューウエーヴ・マナーに現在形のサンプリングを持ち込んだエレクトロ・ポップ、90年代から続くポスト・ロックの想像力にミステリアスなダブ。06年にリリースされた、ボーイングやグスタボ・ラマスにレアンドロ・フレスコといったアルゼンチン・テクノ界のトップを走るアーチスト達が手がけたアルトカメットのリミックス集、これを経験、通過したことで本格度を増したミニマル・ハウスやアブストラクトのトラック。男女が掛け合う唄ものの曲にインストゥルメンタル、バンド・フォーマットからエレクトリック基盤のもの、そのどれもがトコトン突き詰められてアウトプットされた、珠玉のエレクトロ・ポップ・アルバム!ミキシングはジャーヴィス・コッカーなどのプロデュースで知られるU.K.シーンのカルト的手腕-グラハム・スットンが行ない、追加のプロダクションを施しているのに加えてロンドンで行なわれたマスタリングにはマッシヴ・アタックやマドンナも手がけたティム・ヤングが就くなど、欧州一流の洗練された空気を漂わせている、という側面もあり、ブエノス・アイレスの邁進するポップ・カルチャーにより磨きを掛けんとする衝撃の1枚!刷毛で敷かれた背景にコラージュされた原色の油彩絵具、エドゥアルト・カピージャによるアートワークも秀逸。