長らく入手困難となっておりました名盤が、装い新たに(デジパック仕様)ボーナス・トラック付きで入ってまいりました!
女性パーカッショニスト/シンガーが描き出す、アーチスティックでミニマムな音像。
90年代にはラテン・ロック方面でトドス・トゥス・ムエルトス、マン・ライ、M.P.A.でリリアナ・エレーロ、ジャズ畑で父のベルナルド・バラフ、レーベルBAUの創設者でもあるフェルナンド・タレスなど多岐に渡るアーチストの作品にパーカッションやコーラスで参加してきたマリアナ・バラフ。そんな豊富なキャリアを経ながら創り上げた自らのアイデンティティーはまさにアート。コントラバスやサックスを含むクインテート編成で、レダ・バジャダレス、ラモン・アラヤなどの大地に根ざしたフォルクローレ・レパートリー〜チャカレーラ、サンバ(zamba)のスタイルだったものを、リズムの探求と再構築、伸び伸びとしたジャズのインプロヴィゼーション要素でモダンにアウトプット。マリアナのヴォーカリゼーションはガブリエラ・トレス等に師事して築き上げられたもので、耳にのこるような説得力充分の声質。ティト・プエンテやルベン・ブラデスとの仕事でも知られるギターのフェルナンド・タレスが施したアレンジは驚くほど音数が少なく、それがまた劇的に感情を盛り立てる。