以前、
カルロス・アギーレらが参加した「Rompeviola」が話題となったガリ・ディ・ピエトロ、女性ピアノ奏者セリナ・フェデリクをフィーチャーしたピアノ作品が入荷。
2024年に計3冊の楽譜の出版を記念・表彰するためのショーが、エントレ・リオス州政府文化事務局の主催で行われたことがニュースになっており、今も尚、リスペクトを集める存在です。
幼少からピアノを嗜み、ラプラタ市立大学美術学部で作曲を専攻、その後UNL高等音楽研究院で、国家上級教授として和声と対位法の教鞭を執り続けています。個人の活動としては、トリオ・ミダチの編曲を手がけるほか、多くの演劇、ラジオ、テレビ番組のオリジナル楽曲を制作しています。2002年からはショー・シリーズ「ロンペビオラ」を主宰。パラナーの様々なミュージシャンを介したあらゆる編成で、フォルクローレのリズムを中心にジャズ・フュージョンからクラシカルな響きのオーケストレーションまで壮大に具現化してゆくというアイディアに基づき、そのショー・シリーズを音源化したのが、CDアルバム「Rompeviola」(2010)です。続けて製作された本盤「Sobre rieles」のレパートリーは八割がたをガリ・ディ・ピエトロの自作曲が占め、その物語性と起伏に富んだ旋律をシルビア・サロモネらとの共演経験を持つパラナー出身の女性ピアノ奏者(C.アギーレ「Orillania」ではハープも演奏)、セリナ・フェデリクが叙情的に体現。様々な編成が試された「Rompeviola」とは趣きの異なる静寂性、美しくメランコリーな情景が際立って聴こえます。「Rompeviola」にも収録されていたm-10のタイトル曲"Sobre rieles"と、続くm-11"Motivo sobre ritmo de chacarera" ではセリナとガリのピアノ2台での共演、ボーナス・トラックはガリのソロ・ピアノ。カルロス・アギーレm-9"Viniéndome"、アナリア・ボスケm-4"Febrero"、 E.モンティエル=E.チャモロm-7"Villanueva"、チャチョ・ムレールm-8"La isla"も採り上げています。