プログレ・フラメンコとでも呼びたくなるようなフラメンコ・フュージョンの超絶プレイと終わりの見えないサイケデリック・グルーヴで悶絶させた前アルバム
「EL BICHO II」での成功、そして
ブイカなど著名アーチスト録音への客演や狂熱のライヴ・パフォーマンスで一躍スポットを浴びたエル・ビーチョ。今回はメンバーの数から「VII」と名付けた三枚目のアルバム。ジャズやアフロ・パーカッションまで視野に入れた巧みなリズム展開や、動物的な瞬発力でカンテ・フラメンコ・スタイルを貫くミゲル・カンペーロのヴォーカルは健在ながら、楽曲がより短尺にまとまって必要以上に多くを語らない姿勢を見せているので、次から次へと繰り出されるヴァリエーションに反応しているうちにあっと言う間の15トラック。なかでもパンキッシュな「ロス・ロキパンキス」(m-4)やホーン・セクションと共にソウルフルで美しい情景を描き出す「カミニート」(m-9)などはバンドの新機軸となる逸曲。最終トラックとなるルーツ・レゲエ調の「ロパ・テンヂア」(m-15)にはポップ・シンガーのベベがゲスト参加!