2022/8/29 再入荷しました。
秋から冬に向かうこの時期に最適なアルゼンチン・ミュージック、2020年に来日したクリバス。
全編に漂うメランコリア、寂寥感がありながらも温かみを感じる唄とアコースティックなアンサンブル。品格を押し上げるジャズ・マナーのピアノにアコーディオン。前作「la hora diminuta」に参加していたメンバーのクラリネット奏者が抜け、代わりに加入したのが同郷ラ・プラタのS.S.W.ティンチョ・アコスタのアルバム「SILENCIO」でフィーチャーされていたアコーディオン奏者でヴォーカルも採れるフェデリコ・アギーレ。管楽器も複数参加した室内楽アンサンブルで、川沿い音楽のムードを醸し出していた前作に比べ、この「la ofrenda」は5人のアンサンブルとフアン・フェルミン・フェラリスの柔らかい唄い口、そしてコーラス・ハーモニーで、"寄り添うような親密さ"を打ち出している作品。もちろん根底にはフォルクローレのリズムや様式があり、タンゴ・カンシオンに寄せたm-5"pobre diablo" や、静けさを携えたルンバm-6"andale" 、優しさが滲むワルツのm-7"tu"など、曲想はバラエティに富みつつ日常の傍に置いておきたくなるような小篇が10個収められた優れた3rdアルバムです。