ワンダ・サーとの活動や、ユニット[APE]での創造的な音楽活動を経て、セリア・ヴァスが志し高く放つのが、このノース・クアトロ。ソロMPBシンガーとしてのリリースもあるアナ・ジンゲルに、アジムス再結成盤でもフィーチャーされていたシンガー:マルシオ・ロット、そしてファビオラを加えた4人組。オス・カリオカスやMPB4、クアルテート・エン・シーと連なるブラジリアン・ソフトロック/コーラス・グループの系譜を継ぐに相応しい逸材揃いのグループだ。ソウルに満ちあふれたレニーニ作のm-1から、コーラス・ワークがこれほど合う曲もないのでは?と思えるジョアン作のm-5、ハプニングスのアメリカン・スタンダード「シー・ユー・セプエンバー」を下敷きにしたミルトン・ナシメント、ホナルド・バストス-フェルナンド・ブラント作のm-7、ルイス・ゴンサーガ-ウンベルト・テイシェラのm-13まで、構成音の多様なブラジル音楽ならではの突き抜けたハーモニー感覚で気持ちは昂るばかりだ。ギンガ-パウロ・セーザル・ピニェイロ作m-4にはヴィオラォンでクアルテート・マオガニが参加。
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