このダヴィッド・カルデローニは、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのSSW集団
5 a Seco でも活躍する
ヴィニシウス・カルデローニの叔父に当たる人物で、サンパウロ大学〜大学院と進み心理学を研究、博士号を修得し、カエターノ・ヴェローゾやシコ・ブアルキの詩作を研究した論文や、また数々の精神病理学にまつわる著作、または詩集に映画の脚本にとアート全般に作品を多く発表している現役の教授です。一方で、ミュージシャンとしては自身の唄とギターで深層心理を突いた表現活動を行ない、そこに共感した一線級のミュージシャンたちが参加、'98年に発表されたアルバムの再発がこの盤です。それこそ70年代に映画のサントラとして使用したガレージ・サイケデリックな楽曲から、ショッチなどブラジル由来のリズムを用いた曲に、中盤の女性シンガーとデュエットする詩的に深みのあるアコースティック・チューンまで、マリーザ・モンチなどの仕事で知られるアレー・シケイラがギターにシンセにと演奏にも自ら乗り出してアレンジを手掛け、7弦ギターに名手のスヴァミ・ジュニオール、Sサックスなどブラジル音楽/ジャズにおける木管の名プレイヤーであるナイロール・プロヴェータがクラリネットを、ゲスト・シンガーに
ナー・オゼッチと
モニカ・サウマーゾと二大女性知性派シンガーが花を添えます。他にもセンシティヴな作風に通じるものを感じるルイス・タチッチや、m-12 "Maneiras" を共作した
アルナルド・アントゥネス、詩の朗読をする
ホベルト・フレイリに、アコーディオンでは
トニーニョ・フェハグッチとMPBオールスター状態が17曲も。
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