ミナス・ジェライス州で'70年代に起きたムーヴメント - クルビ・ダ・エスキーナ。中期ビートルズの実験精神とモダン・ジャズのヴォイシング、ブラジル音楽由来の音楽要素を結合させ類稀なるメランコリー旋律を生み出したこの大きな動きを代表する一枚。「ブラジルの声」と評されるミルトン・ナシメントと繊細で抒情性に富んだメロディー・メイカー、ロー・ボルジスがタッグを組んだクルビ・ダ・エスキーナスのvol.1、1972年の燦然と輝く大名盤("Cais""O Trem Azul""Nuvem Cigana""Cravo e Canela""Um Girassol da Cor de Seu Cabelo""Clube da Esquina No2""Nada Sera como Antes"....名曲揃いの21曲)リイシュー。勿論タイトルに違わず、トニーニョ・オルタ、ヴァギネル・チゾ、ベト・ゲヂス、ネルソン・アンジェロ、タヴィト、ルイス・アルヴィス、ホベルチーニョ・シウヴァ、街角クラブ大集結。
ロー・ボルジスが兄弟のマルシオ・ボルジスやフェルナンド・ブラント、ミルトン・ナシメントと書いた楽曲を引っ張ってみると、m-1"Tudo Que Você Podia Ser"、m-3"O Trem Azul"、m-5"Nuvem Cigana"、m-8"Um Girassol da Cor de Seu Cabello"、m-10"Estrelas"、m-11"Clube da Esquina No2"、m-12"Paisagem da Janela"、m-13"Trem de Doido"。どれも甘美なメランコリアが耳に残る名曲ばかり...。現代に連なるブラジル音楽の系譜に本盤が与えた影響は計り知れません。
耳よりな情報です。本作「Clube da Esquinas」は1994年のCD化の際に、当時EMI - ODEON管理音源ということもあり、ロンドンのアビー・ロード・スタジオにてリマスタリングされていますが、この幾度めかのリイシューも1994年のマスターが使われており、アビー・ロード・マスタリングのヴァージョンとなります。歌詞やライナーノーツの記載されたブックレットと一緒にどうぞ。