サンチアゴ・ヴァスケスらが新たなイベント/アソシエーションを興しはじめている。
その名も"Club del Disco"。ますます目が離せないPOP ALTANATIVA EN BUENOS AIRES。
アナログ・シンセによるベース・ラインにチープな打ち込みビート、グッと来るような南米音楽特有の哀愁旋律を神秘性を秘めたソフト・ヴォイスで女性ヴォーカルが唄う。。。これこそ進化を遂げたNew Wave感覚と思わせる痛快な疾走ぶりと幻想風景が立ち替わり訪れる。プロジャズ・アカデミーにて作曲を専攻するハビエラ・メナがステージに立ち人前で唄うようになったのは18歳のとき、わずか4年前のこと。いざレコードを吹き込もうとなったときに、ハビエラの中には3つのアイディアがあったという。一つにはアクースティックなサウンド、二つ目にはエレクトロニックなテクノ・ポップ。ステレオラブやチリの伝説的フォルクローレ・グループ=インティ・イリマニ、イレイジャーまで幅広い音楽への好奇心をむき出しに、ピアノからコンピューターまでツールを試行錯誤しながら、絶妙なバランス感覚の上に完成された個性的な音。最後にカーペンターズのように自らのコーラスを幾重にも重ねて自ら磨き上げた独特の空気感を造り上げている。すでにチリ、アルゼンチンの両国でスアレスやエル・オトロ・ジョ、エントレ・リオスといったアーチストと共演も果たしている彼女、チリから現れた若き輝ける星といえようか。Yo no te pido la luna (M-9)はダニエラ・ロモに依って有名となった逸曲のカヴァー。
エントレ・リオスのガブリエル・ルセーナがあらゆるところでハビエラをバックアップ、クリスチャン・アイネによるプロデュースとロス・アニョス・ルス・ディスコスの諸作で知られるアレハンドロ・ロスがジャケット・イメージをデザイン、より一層このアルバムをポップに際立たせている。