サンパウロのジャズ、そしてブラジルのMPBでもその名を馳せる女流フルート奏者・コンポーザー、レア・フレイリのプレミアムな1st CD(1996)を仕入れました。
【レア・フレイリ】
フルート奏者であり作曲家でもあるレア・フレイレは、ピアノを習っていた幼少期から、グアルニエリ、ヴィラ=ロボス、ハダメス・ニャタリ、ソウザ・リマといったブラジルのクラシック音楽作曲家の作品を聴き、バッハ、ドビュッシーをはじめとする多くの外国人作曲家の作品にも触れました。独裁政権時代にはロック、フュージョン、ファンク、そして後にジャズに興味を持つようになり、それがきっかけでボサノヴァに戻り、さらにショーロへと導かれました。ブラジルと米国ボストン、両方のバークリー音楽院で履修し、ジンボ・トリオがサンパウロに設立した音楽教育機関 CLAM の先生であり、キャリアの初頭から共作・共演したジョイスをはじめ、エルメートやイチベレ、アライヂ・コスタやレニー・アンドラーヂ、ホヂーニャ・ヂ・ヴァレンサに至るまで数多くのレジェンド音楽家と共演。自身のレーベル、マリタカを主宰し、そこから自身とモニカ・サウマーゾらも参加したグループ、ヴェント・エン・マデイラの作品をリリースするなど、サンパウロのコンテンポラリー・ジャズ/MPBのシーンになくてはならない存在となっています。
レア・フレイリの1stソロ・アルバム「Ninhal」は1996年のリリース。2025年に発表されたヴァネッサ・モレーノとサロマォン・ソアレスのデュオ3作目「Outros Ventos」で取り上げられたm-1"Samba de Mulher"をはじめ、m-4"Freevo"、m-6"Casa de Sogra"、ナイロール・プロヴェッタ率いるバンダ・マンチケイラが参加したm-8"Vatapá"、m-9"Oasis"の4曲をジョイスと共作。そのジョイスがヴォーカルで参加するほか、トゥッチ・モレーノがドラム、プロデューサーも務めるシザォン・マシャードがベース、後にヴェント・エン・マデイラで共に活動するテコ・カルドーゾとフルート・アンサンブルを聞かせる場面があったりと総勢50名が集結、レア・フレイリによって書かれた楽曲を総力を上げて世に送り出そうという気概と熱量に溢れた作品。清涼感あふれたサンバ・ジャズから、キューバン・サルサ、壮大なオーケストレーション、ジャン・ガーフンケルと共作したボサ・ノヴァ曲m-11"Let's do it" まで多彩な宝箱のような作品。
(m-11でコーラスを務め、m-10の楽曲名になっているマリア・ヒタはあのマリア・ヒタではなく、マリア・ヒタ・マシャードという別人のようです)