エッジの尖ったファズ・トーンにマオイスト(毛沢東主義、農民革命を促さんとする共産主義運動)に啓蒙されたリリック。アルゼンチンの文芸ニューウエイヴ / ガレージ・パンク!
トーキング・ヘッズ「リメイン・ライト」を彷彿とさせるニューウエイヴ感覚。これから何か起こるのではないかという底知れぬ期待。反ブッシュ・コンピレーション”Bush No Te Va Gustar (FF022)"にも収録されていたプロジェクト・エスキソーデリアのアルバム。自身の詩集を出版するなど詩人として活動していたオズワルド(vo)がマルセロ(ba, cho)に作曲を依頼したのがプロジェクト・エスキソーデリアの始まり。その後マルセロの旧友で音楽教師のディエゴ(vi,key,g)も巻き込み、音楽的な幅を拡げつつ本作が完成。牧歌的なトイ・ピアノやアナログ・シンセ、様々な効果音にヴィヴィッドなファズ・ギターを使い曲毎に展開されるサイケデリックで凡人には予測不可能な発想が繰り広げられる模様は圧巻!時にフォルクロリック/タンゴのリズムを導入しながら、m-6にはラテンアメリカの共産主義詩人セーサル・ヴァジェホの詩"Piedra Blanca Sobre Piedra Negra"をm-12にはエルマンの"Frotando Menta"を引用。文芸的なバンドという印象をより強固なものとしている。