2019/5/30 再入荷しました。
芯の通った魅惑の声質に、管弦とエレクトロニクスを盛り込んだ妖艶なムード、真の意味で全く新たなブラジル・サウンド。2013年大使館の招聘により来日したサンパウロの女性シンガー、ヴェロニカ・フェヒアーニ新作はカリオカのマルチ奏者ヂオゴ・ストラウスとパラー州でランバダのギター奏者として知られるマノエル・コルデイロ、前作にも参加したマルセロ・カブラル(b /パッソ・トルト)らが参加して制作。手の込んだ一枚となっています。
アコースティックなシコ・サライーヴァ(g)とのデュオ作、インタープリーターとして優雅なMPBを聴かせた初ソロ作、そして2013年来日時に国内盤としてリリースされた自作楽曲による「それ心に滿つるより、口は物言ふなり」ではエクスペリ・サンバ勢とコラボレイト。5年ぶりの自作楽曲による作品として制作された今作では、世界各地の現代都市生活者を水槽の中での生活になぞらえ描き出していくのですが、m-2"Bûssola"に見られるようなエレクトロニクスとロジカルなルーツ・リズムの融合、そしてヴェロニカの多重コーラスでオブスキュアな旋律を盛り立てていく展開の構築術は、ヂオゴ・ストラウスの洗練された手腕を感じさせるに充分です。サンバ・パーカッションに混じって80'sタッチなegのトーンで幕を開けるm-5"Eva"、テコ・カルドーゾ(pifes)とメストリーニョ(acc)が参加した従来の北東部エッセンスを刷新するm-6"Ponto de fuga"、マノエル・コルデイロがワーリッツァーをプレイするボレロのm-10"É só o amor"など、生楽器と電子トーンのコントラスト、彩りにかつてなかった感触を覚える新感覚ブラジル音楽。