ミナスのS.S.W.が醸し出す休日にぴったりな朗らかさとメロウネス
チェンバー・ポップとジュブナイルな女性ヴォーカルで話題となったルイザ・ブリーナと共にグラヴェオーラ・イ・オ・リショ・ポリフォニコというバンドで活動してきた、ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンチのシンガー・ソングライター、ルイス・ガブリエル・ロペスのソロ三枚目。溢れ出す甘酸っぱい郷愁と全編を吹き抜けるフルートの音色は、クルビ・ダ・エスキーナからのダイレクトな影響を感じさせますし、楽曲の共作者にもクレジットされるテオ・ニカシオ(b)、マテウス・バイエンシ(ドラム、パーカッション)とダニエル・パントージャ(フルート)の固定されたバンド・サウンドで作られた音にはショッチなどの北東部リズムを忍ばせ、ブラジルらしさを存分に感じさせてくれます。多くを占める自作曲に加え、バイーアのアーチスト - アウグスト・ジャトバの"Matança"や、同郷のグスタヴィート=チアゴ・ブラス曲"Caboclin"を採り上げ、オルタネイティヴなバイーアォンといった風情の"Um Índio"などにベテラン・シンガーのセウマールがゲスト参加。