ブエノス・アイレス 2008年。女性シンガー・ソングライター - ロチ・マキエイラのソロ・プロジェクトとしてこのマンダリーナは始まりました。アコースティック・ギターのゆったりと揺れるストロークに、パステル調に浮かぶ甘酸っぱい唄声。親密で手作り感が満載の愛おしいトラックたちが詰まった小品が、ますます活性化するインディペンデント・シーンの要望に応える形で装いも新たに2011年、蘇りました。
遠くへ浮かんで行くシャボンのような儚さと淡い夢。フォーキーなギターと電子音にメタロフォンの可愛らしいトーンにセンシティヴな唄声ではじまる"mi jardin, tus plantas" (わたしの庭、あなたの植物)、フィールド・レコーディングされた木々の葉ずれとクアトロのフレーズ、指パッチンに合わせパウラ・トッツィと女子2人でハーモニーを作る"Marea"(潮)、チェロ/コントラバス奏者のS.S.W.
アルヴィ・シンガーことハノ・セイトゥンと共作でトイ・ピアノと弦楽のインストゥルメンタル"1 de Dylan 3 de Felix"、大平原パンパのドライヴ・ウェイが瞼に浮かんできそうな"cancion de amor para manana con tostados"(トーストされた明日に向かって愛の歌)はパブロ・デ・コロ(マタプランタス、コスモ)との共作でバンジョーとハーモニカを下地に男女でデュエット。深閑とした森を分け入るように1コードのアルペジオが繰り返される"de casetitos, tu pieza"(カセットテープ、あなたの欠片)、ワルツのリズムで子守唄にも鎮魂歌のようにも聴こえる最終曲"Arandano"(ブルーベリー)まで全体を通してアコースティックなトーンで物語を感じずには居れない流れを持ちます。
A Take Away Shows で着目され日本盤がリリースとなる
パブロ・マラウリと一緒にマタプランタスというR&Rバンドで活動するマキシ・ガルシア(b, イプノチサドール・ロマンチコ)や前述のパブロ・デ・コロと共に作り上げた作品。新しい装丁デザインはフェデリコ・ラマスによるもので、加工されたペーパー・スリーヴの質感、袋内にもグラフィックを施した手の込みよう。
↓パレルモの雰囲気!