先程日本公開された映画『ウイスキー』の音楽を担当しているのが、この”ペケーニャ・オルケスタ・レインシデンテス”。キューバ旅行での出会いでバンドが始まったというエピソード。そしてラテン・アメリカ中のリズムを一回りしつつも戻ってくるのはいつもブエノス・アイレスと決まっている。そんな風情をもつ豊富な音楽的引き出しは彼らのサウンドを強固たるものとし、鮮やかに唄を彩ることができる。ギミックなしのナチュラルな男性ヴォーカルにベースとアコーディオンやピアノが奏でるタンゴやミロンガのリズム、そしてバンジョーやマンドリンが埃を舞い立てるように土臭く音色をはじく。ドラム・スティックがスネアの皮の上を転がりギターの安アンプが唸れば、メランコリックに且つドラマティックに曲が展開していく。そして曲中の掛け声やコーラスが聴こえたときには既にこちらの気持ちは盛り上がっているのである。
1. Siete suelas
2. Gallo rojo, gallo negro
3. Liso
4. Turba
5. Miguita de pan
6. Desvelo
7. De donde mella mas
8. El vaiven
9. Sin dinero
10. Ruido
11. Yo
12. El pasito
13. En el oeste
14. Miedo a la oscuridad
15. Tren blanco
16. Nana