ブラジル音楽のコンピレーションなどで広く名を知られるようになったサンバ・ロックのシンガー・ソングライター、ジョアン・スプリシー。
その名も「カゼイロ=家」と名付けられたこのアルバムは、遠く離れた家族に 捧げるようにバック・トゥ-・ホームで家庭的な一枚。郷愁感たっぷりのほんわかしたスライド・ギターやエレピ、パーカッションにギターとアコースティックな響きに彩られた柔らかな雰囲気の曲が並び、まるで幸せなホーム・パーティの最中に居るような感覚に捕われる。実はサンパウロ市長の息子だという生い立ちがどこか品の良さを演出させるのだろうか。子守唄のm-6や祖母に捧げた愉快なサンバm-7、賑やかなフォホーm-13、ゲストのジョルジ・マウチネルのヴァイオリンが結婚行進曲を奏で、アレーやオットーとサンバ大合唱になだれ込むm-14。アリセ・ルイスやフランシスコ・ブランコ、ガブリエル・モウラ、ルイス・カルリーニョス、ジョアン・ペレグリーノらとのコラボレート曲をはじめ、ウイルソン・ダス・ネヴィス、ジョアン・ドナート、ドメニコらがプレイで参加。ファビアーノ・フランサとの共同プロデュース。