七二年ラプラタ市生まれのフランシスコ・ボチャトンは九十年代後半にはペリグロソス ・ゴリオネス(危険なスズメ)のフロントマンとして同世代リスナーの支持を集めた。 その後ソロ名義でバンド仲間やグスタボ・セラティー(ソーダ・ステレオ),チャーリ ー・ガルシア、マリア・ガブリエラ・エプメール、セレステ・カルバージョ等の参加を 仰ぎながら二枚のEPと二枚のアルバムをリリース。この盤はそこからのベスト・トラッ クと未発表トラックをコンパイルしたもの。一日に何篇も書くという詩はその時々の思 い、愛、孤立、喜び、果てはロケットや好きなチョコレート・クッキーについてまでを 綴り、フランシスコの詩に惹かれルるファンは後を立たないと云う。そして英国のアノ ラック系にも通づるセンシティヴなギター・サウンドとオルタネイティヴ通過後のロジ カルなサウンド・メイキング。アルゼンチン・ロック特有の胸を締め付けるような美メ ロが、気張り過ぎない自然体のヴォーカルで唄われるとグっとくるものがある。勿論ス ペイン語だが,全インディーポップ・ファンにお届けしたい一枚。昨今のライブはカブ サッキg、マリア・エバ・アルビシュトゥルbと強力な布陣で行っているらしい。