2021/7/13 売り切れました。
今ブラジルで最も注目を集めるピアノ奏者のひとり、エリクリス・ゴメスが女流ショーロ作家の楽曲を解釈した新作到着
エルメート的手法のフリー・ジャズ即興を持ち味とするグループ、アマナジェーで活動したのち、ブラジル北東部音楽のリズムを取り込んだ弾む奏法を随所に散りばめ、ソロ・ピアノのコンテンポラリーかつ革命的な表現を確立したソロ初作「Pianismo」を発表。続くセカンド・アルバムでは女流音楽家シキーニャ・ゴンザーガが遺した150年ほど前の楽曲群をソロ・ピアノ、ピアノ&ゲスト・ヴォーカル、ピアノ&フルートの三様式で解釈。名実ともにブラジル屈指の若手ピアノ奏者となったエリクリス・ゴメスの三枚目新作が発表されました。今回は女性ショーロ作家として名を馳せたチア・アメーリャが60年代〜70年代にレコード化した14の楽曲を、冒頭5曲はソロ・ピアノで女性コンポーザーの繊細さを際立たせるべく流麗に、そしてリズミカルに好演。中盤4曲はバンドリン奏者イザイアス・ブエノ・ヂ・アルメイダがゲスト参加した"Seresteiro"を除き、エリクリスのピアノを軸に、p/cavaquinho/g/pandeiro/per のショーロ・クインテートで。サロン・ミュージックの優雅さが滲み出てくるようなアレンジが施されています。前作にも参加したホドリゴ・イ・カストロ(flute)とのデュオで演奏される"Gratido"を挟み後半3曲は、ナイロール・プロヴェッタ(cl)が参加、特徴的な低音はエリクリスの左手に加えチューバやユーフォニウムが担い、ドゥグラス・アロンソ(drs)も入ったバンド編成で表現。オーラス"Saudades Suas"は再びソロ・ピアノで。論理的に会得したブラジル音楽のリズム・フィールが、今作でもコンテンポラリーなタッチで鮮やかに発揮されています。