2020/9/1 bar buenos airesにも収録。再入荷しました。
アンドレ・メマーリ・トリオをはじめ、クラシック/ジャズのどちらにも造詣の深い、稀有なコントラバス奏者として名を馳せるサンパウロ拠点のネイマール・ヂアス。一方で鉄弦5コース複弦のカイピーラ・ギターの名手としても有名で、イゴール・ピメンタとのカム・トゥギャザー・プロジェクトやトニーニョ・フェハグッチとのデュオ、自身のリーダー作としてはこちらのカイピーラ・ギターの演奏に重きを置いているように見えます。さて、そんなネイマール・ヂアスのカイピーラ・ギターを主役に仕立てた自身のリーダー作を発表。楽器の本来持つ素朴な響きのみならず、時に都会的な空気さえ感じさせてくれる作品。
自らのコンポジションとカイピーラ・ギターに、イゴール・ピメンタ(b)、アジェノール・ヂ・ロレンジ(p, key)、ガブリエル・アルテーリオ(drs)というサンパウロのコンテンポラリーなジャズ・シーンでよく名を見かけるつわものたち。アルバム・タイトルにあるように楽器による私の唄というテーマで制作された楽曲たちは、カイピーラ・ギターがまるで歌うかのような呼吸で奏でられ、ピアノやベースがハーモニーをつける役割を担っています。曲名にあるようにワルツだったり、チャマメだったり、バロック調だったりのリズム様式を取り入れ、コンテンポラリー・ジャズのスタイルでピアノのソロを挟んだり、またはオルガンでバロック調を演出したり。ブラジルのカントリー・ミュージックであるムジカ・カイピーラの素朴さ、醸し出す穏やかな空気はそのままに、サンパウロの洗練されたジャズのスムースなエッセンスを加え、これら全てが"唄"という様式で奏でられる画期的なインストゥルメンタル作品集。