2019/9/21売り切れました。
一本の7弦ギターと唄の弾きがたりで溢れんばかりの情報量を表現し切ってしまう、まさにギター芸人と呼びたくなるラ・プラタのS.S.W. ティンチョ・アコスタの発掘盤。
'80年サン・カルロス・デ・バリローチェの生まれで、川沿い音楽のメッカのひとつラ・プラタ市在住の7弦ギターを巧みに操るS.S.W.がティンチョ・アコスタ。バンドネオン奏者マルティン・スエドやピアノ奏者クララ・プレスタとの共演など、公共を始めとする文化機関の企画に登用されることも多く、7弦ギターのプレイに、自作曲のコンポジションに、光るものを持つ注目すべき存在です。すべて自作のレパートリー、唄とギターのみで収録された本作、カンドンベやワルツなど瑞々しい川沿いのフォルクローレが基盤にあるのですが、過度にルーツ音楽の匂いが漂ってくることはなく、むしろ洗練という言葉が嵌ってくるのは、7弦gの特色でもあるベース音をまるで風が顔を撫でるようにスウィープした後に紡ぎ出されるジャズ的なヴォイシング・ノート、そしてフレッシュに澄んだ唄声からでしょうか。ブラジル音楽からの影響も公言しており、サンパウロのノーヴォス・コンポジトーレスらがよく出演するジャズ・クラブ - ジャズBにも出演した形跡も。