アカ・セカ・トリオの鍵盤奏者であり、コンポーザーでもあるアンドレス・ベエウサエルトが2009年に放った珠玉のソロ名義作が国内盤CD/LPでリイシュー。アカ・セカの同僚フアン・キンテーロ(g)に、のちにデュオ作を発表するブラジルの女性シンガー - タチアナ・パーハやロリ・モリーナにシルビア・ペレス・クルス、フェルナンド・シルバ(b, cello/カルロス・アギーレ・グルーポ、ルス・デ・アグア)ビクトル・カリオン(ss,as)やフアン・パブロ・ディ・レオーネ(flute)、ニコ・コッタ(per)、ファクンド・ゲバラ(per)らを迎えて制作されたアルバムは、ラプラタ川とパラナ川の二つの川の流域風景をテーマとした瑞々しい"川沿い音楽"、コンテンポラリー・フォルクローレの作品。タチアナ・パーハのスキャットが映えるm-6"Nazuk"(マリオ・ラジーニャ作)やm-11"Encuentro"、シルビア・ペレス・クルスが歌うスペインのトラッドm-5"Caracol"、ロリ・モリーナが参加するm-4"Tras de Ti"(エドゥアルド・マテオ作)などに加えて、アンドレスのペンによる、たゆたう川の流れを想起させるインスト室内楽アンサンブルの流暢で美しい調べの数々。レコーディングが行われたスタジオのオーナー、リト・ビターレの甥で、音響プログレ・カンドンベのオチョでも活動するフアン・ベルビスがエンジニアを勤めています。
*アナログLPレコードには"A.M." "Umbral"の2曲が未収録となります。