「動物に帰る」という意味深なアルバム・タイトルにミニマム・テイストのフレンチ・フォークトロニカ。
フレンチ・タッチの思慮深くインテリジェンスなエレクトロ・ビーツに仏語歌詞の女性ヴォーカルのウイスパー・ヴォイス、アンビエンシーな男性ヴォーカルが交互に立ち位置を入れ替える。フォーク・ギターのストロークに生のストリングスが壮大な風景を描き出せば、イマジネイティヴなサウンドを持つこのヴェローヌの登場がフレンチ・インディー・シーンにどれだけセンセーショナルだったかが判るだろう。タイトル・トラックのプロモ・ビデオでは深海に馬が潜ってゆくというアニメーションを展開して自然へのレクイエムを捧げているほか、人の内面に潜むミステリアスな部分まで音楽で描き出してしまう注目のユニット。ココスマやジュリアン・リボーとも交流が盛んらしい。