2022/11/4 売り切れております。
アルゼンチン・ロックに金字塔を打ち立てたレジェンドながら、畑違いのミュージシャンからも敬愛を集めるスピネッタ。近年、豊富なバック・カタログがLPレコード重量盤にてリイシューされ人気を集めていますが、中でもアルメンドラ、ペスカード・ラビオソ、インビシブレ、そしてソロ・キャリアと歩んできた道のりから隈無く選曲され、未発表楽曲も6つ収録、当時興隆を極めたMTVアンプラグドの形式に則って催されたライヴの実況録音となる「ESTRELICIA MTV UNPLUGGED」(1997) は、2011年のスピネッタ亡きあと年々評価の高まる作品となっています。これはアナログで欲しい一枚!
エレアコgを手にしたルイス・アルベルト・スピネッタと、ダニエル・ヴィルツ(drs)、マルセロ・トーレス(b)とのロック回帰に根ざしたトリオ、スピネッタ・イ・ロス・ソシオ・デル・デシエルトを軸に、モノ・フォンタナのジャジーでメロウなep、ニコ・コタのperを加えた、これぞスピネッタの真骨頂とも呼べる神秘性を帯びたメロディとアコースティック楽器の醸し出すダイナミズムが見事に調和したプレイは、冒頭や稀に入る曲間の拍手でやっとライヴ盤であることを思い出すくらい、終始緊張感を伴う繊細なアンサンブルに満たされています。インビシブレ"Durazno sangrando"に始まり、ペスカード・ラビオソ「Artaud」収録"La sed verdadera"、「Kamikaze」収録"Barro tal vez"、アルメンドラ"Laura va"にはマイアミ弦楽オーケストラも入り、これらかつてのキャリアにスポットを当てた再解釈を行っているほか、名曲"Fuji"やアルメンドラのドラム奏者だったロドルフォ・ガルシアのaccを伴う"La miel en tu ventana"、Buzzfeedによってアルバム最高の楽曲と認定された"Tú vendrás a juntar mis días"、本作インナー・スリーヴの写真を担当するエドゥアルド・マルティ(ルーカス・マルティの父)がgを弾く"Garopaba" など6曲のスタジオ・アルバム未収録の楽曲が本作のハイライトとなっています。スピネッタ本人が選んだ14曲に、CD版には未収録だった"Correr frente a ti"を収録。