ブエノス・アイレス首都圏にほど近いディケ・ルハンで生まれた若き女性フォルクローレ・シンガー、シンティア・アレーバロの唄声は、伸びやかに情感をこめた正統派のスタイル。でありながら我々極東のアコースティック音楽好きの耳にも馴染みよく、まるで寄り添うかのように感じるのは、ギター奏者フアン・パブロ・フェレイラの清涼なアレンジがもたらす賜物です。川沿い音楽にこだわったこの初作では、テレサ・パロディ"Por el rio volvere"、カルロス・アギーレ"Coplas de cielo y rio"、アナ・プラダ"Amargo de caña"、タチアナ・パーハとアンドレス・ベエウサエルトのデュオも取り上げた"Cueca de agua"(ハビエル・コルネホ作)、スサナ・バカで知られる"El bosque armado (la canoa)"、ホルヘ・ドレクスレル"Al otro lado del rio"まで、川にまつわる物語が描かれた楽曲たちをリノヴェイト。作者たちのことばを借りつつ、絶妙な表現力で川に育まれた女性たちの美徳をフレッシュに提示しています。ロレーナ・アストゥディージョとクラディオ・ソーサがゲスト参加。