「9歳からピアノを勉強し始めるのですが、ショーロ、ワルツ、ジャズといったブラジル音楽、これらをピアノの鍵盤上で学んだことは私にとっても大変に大事なことでした。15歳の時に人生で初めてトム・ジョビンのCDを買い、歌の数々、ピアノの演奏法、そしてコード... ピアノを(既存の音楽とは)全く異なる方法で弾くのを聴いたのは初めてのことでした。後にドリヴァル・カイミを掘り下げて、音楽に関する考え方が変わりました。彼の音楽は必要最低限のミニマルなものなのに、同時に素晴らしく豊かです!」
ペルナンブーコの川沿いの美しい風景を愛でたことばたち、愛について、友情について、個人的な視点でサンバの歴史を、これらを描き出した楽曲たちはサンパウロの新しいシーン - ノヴォス・コンポジトーレスとも通じるものがあり、エクスペリ・サンバ勢のキコ・ディヌッチ(パッソ・トルト、メタメタ)の楽曲をピアノ主体の編成でカヴァーしたりもしています。同郷の女性シンガー - イザドラ・メロとデュエットもあり、コンテンポラリーなジャズ・サンバがあり、フォホーの斬新な解釈があり、抜群のメロディ/ハーモニー構築のセンスと技量、ありとあらゆる可能性を聴き取ることのできる希有な作品です。おすすめします。