カーボ・ベルデ出身のシンガー/コンポーザー、マリオ・ルシオの自身初となるソロ・アルバム。ジルベルト・ジル参加。
アフリカ音楽とブラジル音楽の密接な関係は周知の通りだけれども、本人がギター一本持ってブラジルで録音したという新たなパターンがこのアルバム。同じくカーボ・ベルデの世界的シンガー、セザリア・エヴォラを始めとする多くのアーチストに曲を提供してきたマリオ・ルシオが、自分名義では初となるアルバムを制作。アフロ・ポップの青天へ突き抜けんかとばかりに透明度の高い唄の旋律に、ブラジル音楽の持つ人なつこさや郷愁感。「海と光」をテーマにしたこのアルバムではポルトガル語歌詞の柔らかさにギターとタブラやフルート、ベースなど最小限のコンボで織り成されるナチュラルな演奏が心地よくもスピリチュアルに響く。m-4でジルベルト・ジルとデュエット、サックスにレオ・ガンデウマンを迎えているほか、タイトル・トラックm-7ではポルトガルのベテラン・アーチスト−ルイス・ヘプレサスをフィーチャー、m-12では女性シンガー マイーラと気持ち良さげにデュエットしている。