情念で大きく包みこむように、かつ完成された技法で唄い上げる女性サンバ歌手、ファビアナ・コッツァ。日本でブラジル音楽を演奏した第一人者、ジャズ音楽家 -渡辺貞夫の招聘で来日も果たしています。3枚目のアルバムとなる本作では、パウラォン・セッチコルダスの制作指揮の下、サンバの温もりと柔らかさを体現した内容となっています。ウィルソン・モレイラ=ネイ・ロペスが'85年に作った"sandalia amarela" に始まり、
ウイルソン・ダス・ネヴィス=ネイ・ロペスがポルト・アレグリの偉大なるガウショの音楽家 - ルピニシオ・ホドリゲスに捧げた”lupiciniana"にはソリストとしてナイロール・プロヴェータが参加、とサンバ・レジェンドに対する敬意を存分に表しながら、ピアニスト- ジルソン・ペランゼッタとチェロをバックにしっとりと唄う"serenata de sao lazao" やバイーアのサンバ作家 - ホキ・フェヘイハの作品"candeiro de deus" があり、サンパウロの若手コンポーザーで
アフロ・マカロニコなるユニークなバンドを率いるキコ・ディヌッキの作品を二つも収録、と今作も多様性に富んでいます。バック・コーラスには
アドリアーナ・ゴドイ、
ジュリアナ・アマラルらが参加。サンバのレコードの定番、最終曲の最も活況を呈するパートではオールスター・キャストの打楽器隊と共に "solo sagrado" から "naraina" のメドレーを披露、実の父であるオズヴァルド・ドス・サントスとデュエットを聴かせてくれます
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オフィシャル・サイトで試聴ができます。
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