ペルナンブーコ州ゴイアナ出身のベル・マイアのキャリアは、”プロジェート・ピシンギーニャ”(ピシンギ−ニャを偲ぶライブ・ツアーや企画盤リリース)に参加したことから始まった。ドイツなどをツアーで回り、シンガーとしての経験を積んだベル・マイアはシンガーとしての力量に加えて、コンポーズの才覚を磨きに磨いた結果、玉のように綺麗なメロディーを産むことに成功した。フォーキーなギターや、ジャジーなエレピを核に据えたソウルフルなアンサンブルは、プロデュースを担当する技巧派ベーシスト=マルセロ・マイアが全面的に協力。高音域で息を鼻から抜くMPBマナーとも云うべき特徴的なヴォーカリゼーションは、自らのペンによる旋律だからこそ輝いて聴こえる。ミネイラ(ミナス)の影響色濃いメランコリックなメロディーとビリンバウが紡ぐ伝統リズム、そこに風化することなきポピュラ−感覚が調和した、永遠の定番となりそうなMPB傑作!