ディスクガイド「アルゼンチン音楽手帖」に掲載された「Piedra Lunar」が本国でも高い評価を受け、現在再生産待ちという状態のバグネル・タハン・デュオ。自作を含め現在のコンポーザーたちによる川沿い音楽を演奏する男女デュオ(vo,p,per / vo,g)ですが、「Piedra Lunar」以前に発表している彼らの1stアルバムが入荷しました。
良質な川沿い音楽の演奏家を数多く輩出するラ・プラタ国立大学の音楽コースで2000年に結成、プレ・コスキン音楽祭からコスキン音楽祭の本編出場を勝ち取ったという実力派のデュオです。ピアノとパーカッション小物を演奏しながら唄う女性のビルマ・バグネルと、フォルクローレ奏法を踏襲したガット・ギターの演奏と唄の男性オクタビオ・タハンのふたりを基調としたアンサンブルは、どちらかがリードをとれば、もう一方はハーモニーをつけるといった具合で、補完しあいながら水の流れのようにたおやかな詩情あふれる音楽を築いています。フォルクローレのリズムを抱いた書き下ろしの自作曲やレギサモン”Carnavalito del duende"などの古典から、このデュオの特徴でもある、現在活躍するコンテンポラリー・フォルクローレの音楽家たちの作品を美しく巧みに解釈したレパートリーの数々を収録。m-3 カルロス・アギーレ"Huella Mora"、m-4 ラウル・カルノータ "Solo Luz"、m-10 フアン・ファルー"Buena Yunta" はインストゥルメンタルで、アカ・セカ・トリオのマリアノ・カンテーロ(per) が参加したフアン・カルロス・モッディオのカンドンベ曲"La mariposa" など麗しきハーモニーの応酬に聴きどころ満載。