白バラの花に包まれたジャケットから溢れ出す音はボーイッシュな魅力とキッチュな声の持ち主、カリオカの女性シンガー - シモーニ・カペートの初作品。「良い未来」と名付けられたアルバムなのだが、曲想はドブロ・ギターやハーモニカも登場して70s U.S.のS.S.W.ものやカントリー・ロックを彷彿とさせるフォーキーでザラッとした手触り。カエターノ・ヴェローゾに提供した”プラ・テ・レンブラール”(ここでもm-8に収録)や映画”メウ・チオ・マトウ・ウン・カラ”への楽曲提供でしられるポルト・アレグリの現役シンガー・ソングライター-ネイ・リスボアの歌曲集となっており、アクースティックなブルーズ魂を感じさせるアレンジメントの枯れた味わいと、シモーニ・カペートが天性として持っているツヤのある声のマッチングが今後MPBスタンダードと成り得る可能性を誇示している。心地よく入り込めるアルバム!