名門サンバ・チーム - ポルテイラの創設時メンバーでエンヘード(パレード)曲のみならず、むしろ彼が生き抜いたパゴーヂ・サンバ(小編成サンバ)黄金期のメロディ・メーカーとして、まろやかな色艶を併せ持った声を持つ演者としても、後続のサンビスタたちに「カンデイア曲集」というようなかたちでトリビュートされる存在。グイグイと押しの利いた自作サンバ曲が冒頭から飛び出します。有名となった”filosofia do samba"、アルバム中で唯一の他コンポーザーによるユニークな楽曲”silencio tamborim"、オルガンとカヴァコのコンビネーションによるアレンジが珍しい"saudade"、このオルガンや金管の活躍でサンバのみならずラテン・ジャズさえ見据えた壮大なスケール観を感じさせる中盤(レコードならa面終わりの)2曲”hora e a vez do samba"”saudacao a toco preto"、そしてパウリーニョ・ダ・ヴィオラとの共作"minha madrugada" 。'71年の作品でカンデイア自身では2ndにあたる「raiz」。40年経った現在でも全く輝きを損なっていない傑作サンバ・アルバム。レコードのレーベルからequipeのマークを移植して再現してあるのも憎い演出。
Candeia 投稿者 k-nard