アコースティック楽器とくぐもった声がチャーミングな女性ヴォーカルで、ロマネスク調の風景が浮かぶフレンチ・ポップからアフロ・キューバンのリズムをさりげなく採りいれ地中海の飛沫の泡も描き出す...ボルドー出身のルーツ・アコースティック音楽のコンボ Alasource (アラスルス)。前作
"Charmante soiree chez Mademoiselle Fleur"(1st) をお求めになっていただいた多くのお客様から、次の作品はいつ出るのか?とのお問い合わせを幾つもいただいておりました。待望の2ndリリースが到着です。
多くの楽曲のコンポーズを手がけるルーシー・アスコンアガ(vo, p)とオーロール・アスコンアガ(vo, acc)の姉妹、アルバム中で歌をとることもあるトマ・デマール (g, vo) 、そこにヴァイオリンとコントラバス、パーカッションの6人が基本編成のアラスルス。今回のジャケット写真にあるように木立の奥で演奏していそうな、時代背景を超越したかのようなミスティークな佇まいが最も似合う現代フランス・ボルドー出身のバンドです。
ストーリーテラーのように表現するシャンソンのムードで始まる本作品。木琴などノスタルジーな響きの音色を伴って、戯けた劇中へと惹き込まれてしまうm-1"Le clown de bois"(木の道化)、クラシカルなバレエ曲のようにも聴こえるピアノ伴奏のm-3"Les Demoiselle"(少女)。ミュゼットやジャヴァのリズムを交えながらも弾むピアノを主体に据えた次曲、とここまでは静かに穏やかに繰り広げるアラスルスの世界観。まるで来るべき祝祭の時を待ちわびる子供の視点で。
オーロール(acc) 作のm-5 "Elle" (彼女)の流麗で胸を打つメランコリックな旋律は伸びやかなアコーディオンとのハーモニー、カホンの拍子を中心にフラメンコのカスタネット使いなど細やかな技が散りばめられた逸品な佳曲。続くm-6 "Caravelles" (カラヴェル船、15,6世紀の冒険で使われた帆船)ではバルカン/エスノ調のコーラス・ワークとジプシー・ヴァイオリンの様相、徐々にアフロ・キューバン音楽へと展開をみせるリズムが見知らぬ世界を旅しているかのような錯覚へと陥れます。手回しオルゴールを交えたギターと歌が中心のワルツに、ヴァイオリンがアイリッシュ・トラッドを彷彿とさせる舞踏曲、と中盤以降はヴァラエティに富んだ内容でフランス各地に継がれる文化・価値観を基盤に、多彩な異文化リズムを自分たちの糧としつつ、レ・ゾグル・ドゥ・バルバック、ヤエル・ナイム、アシャ、フローラン・ヴァントリニェール(ラ・リュー・ケタヌー)etc 様々なアーチストと共に踏んだステージで魅せて来た豊富なパフォーマンス・キャリアが結実。ルーツ・アコースティック音楽の分野のみならず、多様なフランス音楽を見渡してみても稀に見る傑作アルバムです。
http://www.alasource-music.com/d-une-vie-a-lautre/
AlasourCe en live !!
AlaSourCe | Myspace Music Videos