バスケット・ボールの選手、そしてモデルと華やかな前歴を持つマト・グロッソ出身の女性シンガー・ソングライター、ヴァネッサ・ダ・マタ。1st でリオのラジオのヒットチャート常連に躍進、ベン・ハーパーやスライ&ロビーらとインターナショナルなサウンド・メイキングを経験し、前作
「Bicicletas, Bolos e Outras Alegrias」では新世代ブラジル音楽を代表するプレイヤーたちとサンバのリズム・フィールと溶け合った新時代のMPBを提示。化粧品メーカーのニべアがブラジルの各地で主宰するショー・シリーズ「Nivea Viva Tom」の主役に抜擢、そのレパートリーからスタジオ録音された16曲が本作となります。ピアノ・アレンジをエウミール・デオダートが担い、"Fotografia" などジョビンのボサ・ノヴァ曲を弦楽と共にエレガントに彩れば、前作からの世代を担うミュージシャン達、グスタヴォ・ルイス(eg)、ステファン・サン・ジュアン(per)、アルベルト・コンチネンティーノ(b) らが現代のポップ・エッセンスを持つものの先鋭な風を吹き込みます。結果、カシンがプログラムを担当した"So danco samba" や、オルケスタ・インペリアルを彷彿とさせる"Este seu olhar" など、未だかつてなかった斬新な解釈の施されたブラジリアン・スタンダードに目から鱗、オーセンティックなスカ・ジャズ・アレンジの"Eu sei que vou te amor" など聴いたことがありません。そんじょそこいらのラウンジ・ボサとは次元が違う華やかさと、驚きに溢れた素晴らしいジョビン歌曲集の登場。"Sabia" も"Dindi" も"Wave" も”Estrada del sol" も、聴きどころ満載。