'70s 再発盤CD、今回入荷のその2です。ブラジルのソウル&ディスコ・コンピレーション「テルサ~サファイア」にも"Manifesto"が収録されている女性シンガー - マリリア・バルボーザのアルバムです。
最近でもTVシリーズで女優として活躍するリオ出身の女性MPB歌手マリリア・バルボーザ。当時から現在に至るまで映画音楽から、大御所のレコード作品までアレンジャーとして数々の傑作を生み出しているグト・グラサ・メロのプロデュースによる'78年のアルバムで、このジョイア・モデルナによる再発はマリリア本人が自身のキャリアと本盤のレコーディングを振り返る長文の寄稿を寄せ(ポルトガル語ですが)、オリジナル・マスターテープからリマスタリングまで施すという手の凝りよう。さて本作は、冒頭の"Manifesto"が発掘されたフリーソウル的名曲として認知されるほか、近年の再発がここ日本でも評判となったブラジリアン・ソウルのSSW - ドン・ベトの楽曲を2曲、ヒタ・リーやヘナート・テイシェラの未発表曲、ひときわメロウに唄われるホベルト・カルロス=エラズモ・カルロスの"Olha"、今となってはヴィンテージなローズの音色で軽快なバランソ・アレンジが施されたジャヴァンの"Total Abandono"、そして極めつけはエギベルト・ジスモンチが最終曲の提供と共にアレンジ/演奏で参加して、と'78年当時のマリリア・バルボーザの元へは、何か見えざる手によって良質な楽曲の書き手とミュージシャンたちが引き寄せられていったようです。それほどにマジカルな1枚。
レーベルのページにて試聴可能です→
http://www.joiamoderna.com.br/discos.php