Thais Bonizzi

型番 TBONIZZI01
販売価格 2,096円(税込)
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2018/9/17 売り切れました

サンパウロからノヴォス・コンポジトーレスの潮流を継ぐ注目の女性シンガー - タイース・ボニッジのデヴュー作が到着!5 a Seco でも活躍するト・ブランジリオーニがprod., ジャケット写真はカメラマンとしてのキャリアもあるダニ・グルジェルが撮影。
初めて聴いたときには、同じくサンパウロのシンガー - タチアナ・パーハの「インテイラ」でのパフォーマンスを思い起こしました。キリッと切れた唄声の存在感、そしてモダンなテクスチャーのアレンジメントに。バックは「インテイラ」やダニ・グルジェル諸作などでもお馴染みチアゴ・"ビッグ”・ハベーロ(drs)、コンラード・ゴイス(g)、ミキシングも手掛けたコンラードの兄弟ベルナルド・ゴイス(b)、ファビオ・サー(b)、ベテランの鍵盤奏者でデボラ・グルジェルの師、アドリアーナ・ゴドイの実父にあたるゼー・ゴドイ(p,key)、そしてプロデューサーのト・ブランジリオーニが g, b, cho と隈無く活躍。レコーディングはノヴォス・コンポジトーレス界隈の傑作を数多く生み出すチアゴやコンラードの持ちスタジオ、サンパウロの "オカ- カーザ・ヂ・ソン" 、NYにてマスタリング。とここまでで期待も膨らむことと思います。
 さてタイース・ボニッジその人についてですが、'89年生まれの未だ若い女性シンガーです。12歳の頃から教会で唄い始め、ギターやカヴァコを習得。さすがに今時の女性らしく、インターネット上で自国の偉大なMPBレジェンドを探求、自らの表現方法としてYoutube への投稿という手段を選ぶあたり、時代の流れを感じさせます。そのYoutubeが大手TV局へヂ・グローボのディレクターの目に留まり、ドラマのサントラへの収録というのが多くの人前に立つキャリアの始めとなります。その後、'09年にはオーディション番組「イドロス」へ挑戦しシコ・ブアルキ"Folhetim”などを披露、12人の最終選考へ駒を進めました。そして'10年のProAc 賞に輝いたタイース・ボニッジの企画によって産まれた本盤にはサンパウロ文化庁の後援が付いています。リリース記念ライヴなどの他に、エリス・レジーナ没後30周年のイベント、エリスのアルバム毎全曲を演奏するというショーにも一線級のシンガーたちと並び抜擢されています。確かに情念を感じさせる芯の通った唄いっぷりや、a や o といった母音のナチュラル・コンプレッションする円め方はエリスたちMPB 黄金期に築き上げられた良きDNAを受け継いでいるように思います。
 さて本作の内容は、ルイザ・ポッシも採り上げた韻の踏みかたが印象的な佳曲"Partiu" (ヴィニシウス・カルデローニ)、ヴィオラォンのリフでスイングする様が格好よい"Aquela Chama"(ダニ・ブラッキ)、"Vanda Va" (ダニ・ブラッキ、パウロ・ノヴァイス、ペドロ・アルテリオ)など5 a Seco (シンコ・ア・セコ)の面々が書き下ろしたブルーアイドでフレッシュなソウル・フレイヴァー溢れる佳曲群。これらは「Ao Vivo no Auditorio Ibirapuera」収録曲と一曲も被っていないというプロデューサー - ト・ブランジリオーニの意気を感じるレパートリー。そしてeギターのクリアトーンやローズ・ピアノで包み込むように企図されたサウンド・プロダクションは、インディペンデント作品の中においても相当の品位を保っているように感じます。モダン・アコースティックなテクスチャーを纏った"Logradouro" (クレベール・アルブケルケ「so o amor constroi」収録曲) や、 揺れるギター・トーンのなか唄う”Relativismo"(ダニロ・モライス&ヒカルド・テテ「A Torcida Grita」収録)の親密で拡がりゆくイマジネイティヴなモード、出展元とはひと味異なる工夫が凝らされているのも、制作者のこだわりを感じさせます。ノヴォス・コンポジトーレスのインタープリーターとしてこのタイース・ボニッジを全力でバックアップしようというミュージシャンたちの意気込みも感じられるほどに充実、漲る1枚。

戯けたようなクラリネットと楽しげに唄い遊ぶようなアレンジが秀逸な"Dias
de catraca" (ヴィニシウス・カルデローニ)

TV「Record News」出演時のアコースティック・ライヴ


アルバム収録曲とは関係ありませんが、5 a Seco の面々との貴重なオフ・ショット映像


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伊藤亮介



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