2020/6/15売り切れました。
ギターの本場スペインに留学していた経験も持ち、幼少の頃に住んでいたモザンビークへオマージュを捧げたアフロ・テイストの名作ソロ「Kanimambo」を発表。最近では唄と7弦ギターのデュオであるイアジ・イアコのアルバム・プロデュース、そしてマリナ・ヂ・ラ・ヒバやチエー、ファビアナ・コッツァといった女性シンガーたちとの共演でも活躍、サンパウロの7弦ギター奏者として広く認知されるようになったエミリアーノ・カストロ。一方、トリオ・ヴィララータを率いてブラジル音楽、とりわけ室内楽・ショーロの世界ではなかなかお見かけしなかったハーモニカという楽器を輝かせることに注力、'09年には栄誉あるAPCA賞にも輝いたハーモニカ・プレイヤーのヴィトール・ロペス。サンパウロで暮らす70年代半ば生まれの二人のミュージシャンが、そもそもはヴィラ=ロボスやピアソラなどを演奏する目的で結成したデュオ。いつしか周辺の身近な人物らを思い浮かべてコンポーズしたそれぞれの楽曲、文化機関などでのショーも数を重ね、二人のコンポジションを中心に、アンプリファイしない生の音だけで編んだのが本作。即興から生まれたであろう、静寂の間を持ったデュオの会話にも似た音のやりとり、メランコリアを携えた音色やブラジルらしい朗らかさを垣間見せる音使い、部分的なオマージュ、聴けば聴くほど奥深さを感じること必須。アレッサンドロ・ペネッツィの"A Larva"とシコ・サライーヴァがこのデュオに捧げた書き下ろし"Canção da Mata sem Vento"の2曲がカヴァー楽曲。