ここでプロデュースを手がけるエミリオ・アーロと同様にポップ・フィールドの視点、聴き手を楽しませるにはどうしたらよいかという事を念頭に置いて製作されていると思われるのがBsAsのインプロヴィゼーション・プレイヤー-パブロ・パスの作品。古いアナログLPのようにA面とM面とテーマを分けたコンセプチュアルな音像にはマルチ楽器奏者パブロ・パスの本領、コントラバスにギターに、ボンボ・レグエロ(大太鼓)、バラフォン、カシオ・トーンにスペース・エコー(テープ・エコー)、そしてスキャット... etc オーガニックなルーツ・リズムや生楽器やエレク
トロニクスと古きも新しきも織り混ぜた楽器群を自ら操りながら、アレハンドロ・フラノフ(アコーディオン)、エセキエル・ボーラ(ドラムのタム)、トランペット奏者やサックス奏者とのコラボレーションというのもあります。ギターをアルペジオから一方ではe-bowで鳥の声を模すように使ったり、毛布雑踏の音を採り込んだり、野心溢れる
アイディアの数々に真っ向から全力で向かう共演者陣、右脳の細胞すべてとステージでの経験を全て出し切った、静かなる衝動が漲ったアルバム。