Valeria Lobao / chamada

型番 OLT 008
販売価格 2,200円(税込)
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エウミール・デオダートが賛辞を贈ったその唄声、情感に押しつぶされることなく、隅々微細なところまで配慮工夫が行き届いた魅惑的な声は正確なピッチを保ち人と人を繋ぐ糸のようにどこまでも伸びて途切れる事なく。45歳にして初アルバムとなる女性シンガー、ヴァレリア・ロバォンの「chamada」。プロデューサーと制作にアレンジメント、ミキシング、マスタリングに至るまでをヴァレリアの夫であるピアノのカルロス・フッシが行なっています。カルロス・フッシといえば近年ではサンバ歌手のマルコス・サクラメント(今作でもm-10にゲスト参加)とのタッグでデュオ名義作や、サクラメントのソロにも尽力していたりしますが、このアルバムでは勿論サクラメントの楽曲をはじめ、ホドリゴ・マラニャオンやゼー・パウロ・ベッケル、アントニオ・サライーヴァ、ハファエル・ジェマウ、リリ・アラウージョ、アルヂール・ブランキ、新旧織り交ぜたリオのコンポーザーたちの曲を主に、200曲ほども候補に挙げ2年間熟考を重ねたという厳選されたレパートリーが並びます。先にあげたSSW/コンポーザーたちの未発表曲に、冒頭はタイトルの"Fuba"の通り、管楽を主にしたオーケストレーションが入り乱れ不思議なアンサンブルを作り出していますが、次曲の自身も在籍のコーラス・グループ - エカーリが参加したタイトル・トラックからはしっとりモードで本領を発揮。作者のジルソン・ペランゼッタ(p)が自らアレンジに乗り出したm-3 "Vivencia"はサラ・ヴォーンが'87年に”Obsession" として唄ったドリ・カイミとの共作曲で、今回はサンバ詩人/SSWのパウロ・セーザル・ピニェイロが葡語詞と新タイトルをつけたもの。ピアノとベベー・クラメールのアコーディオンでチェンバーな響きを作り上げ、ゆったりとたゆたう”Roma"の美しさ。リオらしさでまとめるにも唯一外す事はできなかったというミナスの名曲 "Tarde" (ミルトン・ナシメント=マルシオ・ボルジス)では、フラヴィオ・メンデスのジャジーなギターにジョルジ・エウデルのベースに加え弦楽四重奏が後半をドラマティクに彩ります。サックス奏者のエドゥアルド・ネヴィスが自在なジャズのアレンジを書いた"Roda baiana"、奥深いミスティーク・サンバの森といった風情の”Ritual Profano”にはペドロ・ルイス&パレーヂがバンドごと参加、ジェシ・サドッキのフリューゲル・ホルンなどと物語を繰り広げます。上に挙がってない人たちも入れてリオ・デ・ジャネイロのミュージシャンが総勢57人参加、「これは友人たちのアルバムです」とヴァレリアが語る通り、大勢の演奏家たちの努力の結晶で完成された作品。既にブラジル国内で幾つかの賞に輝き始めているというアルバムでもあります。

http://soundcloud.com/valerialobao


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伊藤亮介



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