前作はセルフ・プロデュースで女性たちならでは、という色もあったのですが、今回はパウラ・リマとの制作で、或いはアルシオーネら大御所のバックで知られるミュージシャン/コンポーザーのヴァルミール・ボルジスがプロデュース。手持ちの打楽器、カヴァキーニョ、ギターとサンバの輪で演奏される楽曲だけに収まらず、スパニッシュ・ギターやベース、アコーディオンによってダイナミズムを増したセルジオ・サンパイオ作の"Eu Quero e Botar Meu Bloco Na Rua "、ヴァイオリンを伴ったサンバ・ロックm-6、女性が歌う事で別の魅力を引き出すことに成功したガブリエル・モウラ作”Esperando Voce" 、チェロやヴィオラなど弦楽が壮大なオーケストレーションを醸し出すオリジナル曲m-9 、サンバ・ファンクm-10、エレクトロを導入したm-12など...楽曲がヴァリエーションに富んで、楽器が音の厚みを増しても、迫力としなやかさを失うことのないヴォーカリスト - ヌービア・マシエルの強さ、そしてリーダーでスルドを担当するアイデー・クリスチーナの書く曲の柔軟な視点と自在さ。ますます輝けるサンバ・グループとなったサンバ・ヂ・ハイーニャの最新作。