'16/4/28 待望の再入荷。
サンパウロ・エクスペリ・サンバの雄、ホムロ・フローエスの共同作業者として彼の初期のキャリアから活躍してきたヌノ・ハモスとクリマ。それぞれ現代的で緊迫感に胸高鳴るような楽曲を書く優れたコンポーザーなのですが、このふたりのコンポージングに特化したアルバムを女性シンガー - マリアナ・アイダールが作りました。
陰りを持ったオブスキュアな旋律とシンセ・ベースにハンドメイド・タッチな打楽器類、トレモロの効いたegのミニマムなアンサンブルが、芳香漂うマリアナ・アイダールの唄声でロマンチックに花開くよう。伝説のムジカ・リジェイラで活躍したチェロ奏者/音楽家マリオ・マンガの娘として生まれ、国内盤もリリースされたフレッシュなサンバ・シンガーとしてのデヴューから10年。生粋のパウリスタであるマリアナ・アイダールはスタイルを作品ごとに変えて表現を探求してきました。この通算5作目となるアルバムでは、これまでも度々取り上げてきたホムロ・フローエスのレパートリーを形成するヌノ・ハモスとクリマの楽曲、現代サンパウロのエクスペリ・サンバに特化したラインナップとなっています。時に叙情性と前衛的な姿勢が同居した原曲に対して、マリアナのパートナーであり、トゥリッパの1st 「efemera」でdrsを担当、PVではギター・ケースでキックのパートをやってしまうという革新性をみせたドゥアニがメロディ楽器を含む幾つもの楽器を多重録音、最近ではクリオーロでも演奏するギリェルミ・エルヂのサイキックなegとのふたりだけでバックトラックを制作、マリアナが可憐に歌い上げたものをエフェクト処理やミキシングまでドゥアニがやってのけてしまうという身の回りの半径内のみで完成された世界観を醸し出しています。ホムロ・フローエスが'14年作のアルバム「Barulho feio」でノイズに塗れて快演したm-3"Poeira" やm-12"Barulho feio" のより幻想的に生まれ変わった姿に驚かされます。