サンパウロの女流ギタリスト、アルマンド・ネヴィスのショーロ曲集で人気を博すパオラ・ピチェルスキーの新作。ブラジリアン・ソロ・ギターのアルバムをご紹介します。
'20年代から'70年代まで活躍したサンパウロの音楽家/作曲家、アルマンド・ネヴィス。ショーロの楽曲を多く残しているのですが、自身では愛称でもある「Armadinho」の名を冠したレコードを晩年に一枚残しており、知る人ぞ知るという存在だったところに現代の女流ギター奏者パオラ・ピチェルスキーの手に因ってスポットがあたるようになりました。それが前作「18 choros de Armando Neves」なのですが、和やかなムードをもった独演に密やかな人気盤となったその作品に続いて制作されたのが本作。その他のコンポジションとタイトルにあるように、ショーロ調のみならず、流麗なワルツにカンサォンも含むアルマンドの多彩な側面を打ち出しています。前作では工場製CD-Rだったものが、プレス盤へと替わり、名手スヴァミ・ジュニオールがプロデュースを手掛けます。女性らしいしなやかさを持ったブラジル・ギターの醍醐味を味わいたい方へ、ぜひおすすめしたい作品です。
本盤収録曲とは異なりますが、アルマンド・ネヴィスの楽曲を演奏するパオラ・ピチェルスキーの映像です。