Liza Casullo / VELVETBONZO

型番 7798120 281210
販売価格 1,980円(税込)
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ブエノスアイレスのインディペンデントなシーンで、ムルガなどのフォルクロリックなリズムとサイケデリックなガレージ・サウンドの興味深い融合で人気を博したドリスというバンドがありました。バンド活動休止後は、フロントのナチョ・ロドリゲスはモレーノ・ヴェローゾBsAsライヴでも共演を果たしたナチョ・イ・ロス・カラコレスとしてのソロ活動、オンダ・バガ、ロス・カンポス・マグネティコスと活躍、またドラムスのフリアン・スームは女性SSW+マルチ・インストゥルメンタリスタとミニマム・エクスペリ・フォルクなユニット - バレウ!を結成し話題を呼んでいます。残るはドリスでもギターを担当、ボッサ調の曲などで可憐な唄声を披露していたリサ・カスージョの動向が注目されるところでしたが、ローラ・アリアスの脚本による舞台で女優としての活動などを経て、遂に1st ソロがリリースされました。

 エレクトリック・ギターをクランチーなトーンで爪弾き、自然発生的で儚げなスキャットから、フェミニンな可憐さを振りまくミニマム・エレクトロの弾き語りが魅せる詩情"Nubes en la distancia"。とここまでは親密なモダン・フォークの佇まい。そしてソニック・ユースを想起させる、たゆたうような和声で歩み出すインスト"Sinfonia Q"。哲学の作家を父に持ち、国内・国外を問わず吹き荒れたオルタナ旋風のなか培った自己顕示の方法、かつてのパンク少女が内に秘めたる衝動をアヴァンな手法でリリカルに炸裂させたm-4"Timoty Lain" は英語詩で、続く"Nemort""Night Oil" と形骸化されたロックが破綻して以降の、自ら模索して掴み撮ったものへの信頼がダークな音の一粒一粒から伝わって来ます。スコットランドのトラッド系SSWかと見紛うように透き通ったメロディを持った"Tonkom heik"、エステバン・ビエダのピアノと共に実験映画のサウンドトラックを思わせるインスト、そしてバンジョーやミュート・トランペットにアルヴィ・シンガーのコントラバスでかつて在籍したドリスの賑やかさ、アコースティック楽器とスウィングする"Rojo Lojojo" はフランス語のカウントに始まり南米のパリことBsAs、ワイン・バーで道ばたからの音楽に聴き入る、そんな風景を見せてくれます。安にカテゴライズすることさえ憚られるリサ・カスージョの音楽宇宙。


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伊藤亮介



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